ボルネオ島、ジャングルの中にあるダガット村での生活・文化・生き物などについて書いてみます

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ウラウチフエダイ / Lutjanus goldeiei

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ウラウチフエダイ / Lutjanus goldeiei Papuan Black Snapper
マレー : Ikan Kanai ティドン: Tamain

ウラウチフエダイは沖縄から東南アジアにかけて生息するフエダイ科の魚です。10kgを超えるサイズとパワーを兼ね備えたゲームフィッシュとしても知られ、パプアンバスとも呼ばれているようです。

下流で刺し網にかかった6kgと8kgクラスのウラウチフエダイ

主に下流部からマングローブにかけて生息していますが、時期により遡上する個体も多く、渓谷の滝つぼにも生息していたりします。

ダガット周辺で主に獲れるのは2~8kgで、10kg以上の個体は稀に漁獲される程度です。

漁法は釣り、延縄、置き針、刺し網です。刺し網の場合は網目が5インチ以上のもの、大型を狙う場合は8インチを使います。

釣りの場合は餌は主に生きたエビです。ルアーにもよく反応します。エビ餌の場合はしばらく雨が降ってない澄んだ状態がねらい目です。障害物を丹念に探っていく釣りがいいです。ルアーなら濁りがあっても食ってきます。クランクベイトがおすすめ。相当丈夫なフックでないと伸びたり折れてしまいます。
体格もよく、凄まじい引きで倒木やマングローブに入り込もうとするので、スリリングな釣りになります。パワーがすごいので手釣りの場合は手袋をしていないと大変なことに…。
8kgを越えるともの凄い引きなので、何がいるかわからないこの川では恐怖すら感じます。

延縄の場合は餌持ちの良い魚の切り身や内臓を使います。こちらはラッキーなら獲れるかな程度。

渓谷で釣れた個体。下流のものより身が締まっていて引きが強い。これが渓流でワラゴアッツナマズやオオウナギ、巨大淡水エイ、イリエワニと同居しているという中々カオスな川。

味はとても良いです。特にスープとの相性が良く、頭ごと煮立てるととても良い出汁が出ます。胃袋も美味。

キャンプした時に義従兄がぶつ切りにしたウラウチフエダイで作ったカレー。内臓や内臓脂肪、卵を入れた豪快な料理。脂が乗っているのに内臓脂肪も混ぜてしまったのは悪手だった。

釣って良し、食べて良しの最高な魚ですが、生息域の環境破壊と過剰漁獲によって数が減りつつあります。タビン川のように、水源から海まで生態系が連続している川はほぼなくなってしまいました。今の所漁獲の制限はされていませんが、残念ながらそろそろ考えなくてはならなくなるかもしれません。

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