ボルネオ島、ジャングルの中にあるダガット村での生活・文化・生き物などについて書いてみます

カンポンライフ @ ダガット村

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パンガシウスの仲間 / Pangasius / Patin

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パンガシウスは東南アジアに広く分布するナマズの仲間です。泳ぎが得意で、流れのある川の中層~上層を泳いでいます。

村の周辺には2種類のパンガシウスがいます。大きくなるPatinと、あまり大きくならず、顔が小さめなMentimusです。Patinは主にセガマ川に多く、増水したときにダガット川の方まで降りてきます。Mentimusはタビン川、セガマ川双方に生息しています。

置き針で釣れたパティン。セガマ川のは白い種類。種名は知りません。

毒棘を持つナマズの仲間同様に3本の鋭い棘がありますが、毒はないか弱いです。刺されてもそんなに痛くありません。

日本でも白身魚のフィレットとして輸入されているように、上質な白身が特徴で、食用として人気があり、養殖されています。しかしやはり天然のものが臭みもなくおいしいです。

ただ、セガマ川の中流域のPatinは川に流れてくるアブラヤシの実を食べているため、内臓脂肪も皮下脂肪も大変なことになっており、脂臭いです。食べ過ぎると下痢をします。両者とも植物食の強い雑食性の魚で、下流域でマングローブの一種であるピダダ (Sonneratia caseolaris )の実や、イチジクの実を食べて過ごしている個体は脂の乗りも程よく、とてもおいしいです。

捕獲は刺し網、又は置き針、延縄で釣ります。ダガット村の場合はこの魚が獲れるのは雨季に下ってきたタイミングですので、置き針が一番有利です。増水しやすい雨季は上流から枝や葉が多く流れてくるため、刺し網や延縄は損傷してしまうことがある為です。また、刺し網は網目に合った大きさの魚しか取れませんが、置き針であれば大型のPatinが釣れる可能性もあります。

パティン。でっぷりでおいしいです。

置き針・延縄共に一番有効な餌は上述のピダダです。ピダダは香りが強く、集魚効果が高い上、他にこれを食べる魚が少ないため餌持ちが良く、この魚専用の特餌となります。イチジクでも釣れますが、あまり好んで食べてはくれません。エビやパンなどは他の魚やエビにすぐに持っていかれてしまうため、ダガット村周辺でパティンを狙う場合はあまり適しません。

カレーやスープ、何にしてもおいしい魚です。是非お越しの際は食べてみてください。

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