ボルネオ島、ジャングルの中にあるダガット村での生活・文化・生き物などについて書いてみます

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マルスッポン / Asian Giant Softshell Turtle

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和名:マルスッポン / カントールマルスッポン

英名:Asian Giant Softshell Turtle / Cantor's Giant Softshell Turtle / Frog-faced Softshell Turtle

学名:Pelochelys cantorii

マルスッポンは東南アジアに分布する大きなスッポンの仲間です。

大きなカメというとカラグールガメはよく見かけるのですが、このマルスッポンを見かけるのは稀です。

殆ど動かず食べ物を待ち構えるように生活しているそうで、水の濁っている場所では人目につきません。

上から見るとやっぱり丸いマルスッポン

写真のマルスッポンは村民の延縄に掛かってしまった個体。甲長さ50cmちょっとでしょうか。もっと大きくなるのですが、これでもとても重かったです。皮膚の感触が何とも独特だったのを覚えてます。

マルスッポンは基本的に淡水に棲んでいるようですが汽水にも入るようです。

マルスッポンのお顔

英名に Frog-faced Softshell Turtleという名前がありますが、目のせいか確かにカエルに似ている気もします。

こうしてみると甲羅の形も面白いですね。

さて、マルスッポンはカラグールガメと同じくIUCNレッドリストで絶滅寸前(Critically Endangered)となっています。生息域の破壊や卵の採取が原因のようです。

ダガット村周辺のタビン野生生物保護区 ー ラムサール湿地間では生息域は保たれていますが、こうしてたまたま捕まってしまうことがあります。そしてどうなるのかといえば大抵は売られてしまうのです。スッポンは食材として全く需要が無いわけでもなく、珍しい大型種なら尚更。

ただこの問題は現地住民にも買う側にもこの種が置かれた状態について周知されていないことが大きな原因です。知らない人にとってはカメはカメ、スッポンはスッポンなのです。

政府やNGOによるアウェアネス・プログラムなどもありますが、その対象はアイコニックな種ばかりになってしまっているのが現状です。(これらの種が州の保護動物のリストに入っていたかはわかりません)

しかし、このサバ州では他の東南アジア地域では絶滅に近くなっている種がそれなりに良い状態で生息していることもあり、それらをいかに良い状態で残していくかを考え、実行することも実はとても重要なのではないかと思っています。危なくなってから手を打つのでは後手を踏むばかりです。

取引禁止動物の売買や密猟の問題は動物に対する意識の問題、立場の問題も絡むので複雑です。ただ、こういった偶発的に取れてしまう生き物については、密猟の対象と知られている生き物とは別の対処法があるのではないでしょうか。

ここの現地住民は獲れたものを華僑に売るという生活をしてきた人たちです。たまたまでも折角取れたカメならやはり売りたいという気持ちは漁師なら持つでしょう。それを罰則や良心だけで保護していくのは難しいのかもしれません。

例えばちょっとした協力金を出す代わりに記録し、タグをつけて逃がしてもらう等、住民を保全や研究に巻き込むことで立場という垣根を越えて協力し合いながら活動していくことこそ、これからの時代には必要なのではないかと思います。

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