ボルネオ島、ジャングルの中にあるダガット村での生活・文化・生き物などについて書いてみます

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伝統的なニッパ葺き屋根

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台所の所でもちょっと書きましたが、ニッパ葺きの屋根。

ニッパヤシの葉を使って作る伝統的な屋根です。

これがとても涼しく、雨が当たってもトタンほどうるさくありません。何より、適度に熱を逃がしてくれるので本当に過ごし易いです。

ニッパヤシは汽水域に生えるマングローブに分類されるヤシ科の植物で、村の対岸から河口までいくらでも生えてます。生長も早いので材料はいつどこにでもあります。

左右に見える背が低めの植物がニッパヤシ、中央の少し高めの植物がニボンヤシ

ニッパヤシ:Nypa fruticans Wurmb

ニッパヤシはこの他にも、魚の棘折りとして使ったり、籠を編んだり、簡易日よけ、簡易の柱や目印にしたり、もち米を入れてクトゥパッを作ったり、生活には欠かせない植物です。また、適度に熟れた実は美味しく食べれます。それはまた次回。

とても過ごし易いニッパ葺きの屋根ですが、やはり自然のものなので1年ほどしか持たず、修繕にはお金はかからなくても労力がかかります。広い面積をカバーするには結構な作業量です。降水量が多い地帯で木造家屋なので、雨漏りがあるとそれだけ家の傷みが早くなるので、あまり放ったらかしにもできないのです。

ニッパ葺き屋根のもう一つの欠点は雨水を溜めるのに向かない事です。雨どいを通して取れないこともないのですが、虫も居つきやすく、色々と小さなゴミが混ざってしまいます。飲用・調理用水は雨水に頼るので、これはちょっと大きな欠点になります。

限界まで使い古したニッパ葺きの屋根

トタンも手に入りやすい現代では、部分的に使うと過ごし易い。トタン代がもったいないような場所にも使える。そんな立ち位置であるため段々とこの文化は廃れてきています

僕はこのニッパ葺きの屋根が大好きなので、時間ができたらまた作ってその良さを再度村に再導入できればなぁと思っています。

屋根を作る過程。10年ちょっと前の写真。若い…

↑これを等間隔に重なるように支えにする木に縛り付ける(一番上の写真を見て頂くと分かります)だけです。

作るのに必要なのはナタと支柱に縛り付ける紐だけ。お金はかからないのですが、定期的な修繕には結構手間がかかります。

言い替えれば、その自然な過ごし易い屋根を作る手間が余計な手間になってしまった、お金を稼ぐ作業に忙しいのが現代生活なのであって、やはりその部分から僕らは自然から逸脱した存在になりかけている、ということなのかもしれません。

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